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2009年 03月 08日

『デジカメに1000万画素はいらない』

『デジカメに1000万画素はいらない』_c0155474_252686.jpgたくき よしみつさんの『デジカメに1000万画素はいらない』(講談社現代新書 2008年10月刊)を読んだ。朝日新聞「be」紙上で2007年3月から2008年9月まで80回にわたって連載したものに、大幅加筆したものという。

ハッキリいって、朝日新聞連載中は、何を当たり前のことを・・・とケッという気分だったのだが、タイトルに惹かれて図書館から借りて読んだら、私が最近のデジカメにいささか不満に思っていたのは、ここだったのだ~と実にスッキリした気分であった。

たくきさんは、高画素化ばかりを競い合って、最近のデジカメが各社の個性がなくなり、画像の質という観点からも、決して望ましい進化をとげていないことを、CCDのサイズやPCのモニタのサイズ、印刷のDPI、焦点距離のことなどを挙げながら、実にわかりやすく教えてくれる。また、APS-Cサイズのデジタル一眼など、画角は1.5倍になっても焦点距離そのものは変わらないので、フィルムの一眼の換算サイズと同じようにはボケてくれないことなど、これまで断片的に、くちこみサイトやニュースリリースなどで仕入れていた情報が、きちんと整理されてストンと腑に落ちたのであった。

私が初めてゲットしたOlympus CAMEDIA C-3040ZOOMは、シャッターは予想して早めに押さないと使い物にならなかったけれど、意外に画はキレイだったし、使い勝手も、マニュアル操作が簡単にできた。その後、たしかにAF速度をはじめとする処理能力が段違いに速くなり、画像処理エンジンもかしこくなったけれど、スペック的にはつまらないなぁという思いが強かったのだが、シロートの気の迷いではなかったのかも。(このデジカメは、F1.8~2.6、35mm換算で40は40~120mm 334万画素デシタ。コンデジでF値が1.8ですぞ)。

もっともこの新書、デジカメの撮影テクニック自体にさしたる「発見」はなく、作例も、同じメーカーで比較したほうがいいんじゃないの?とつっこみたくなるところもけっこうあったのだけれど、入門書としては、メーカーのデフォルトを信じるなとか、アジテーションがいっぱいあって、タメになると思う。

そうそう、私はリサイズするのにPhotoshopを使っているんだけど、加工したあとにExif情報が残らないことをはじめ、使い勝手に不満があったのだけれど、ここで紹介しているIrfan Viewは使いやすそう。
章立てを写しておく。

  第1章 嘘がまかり通るデジカメの世界
  第2章 間違いだらけのカメラ選び
  第3章 デジカメは「買ったまま」使うな!
  第4章 「ガバサク理論」で写真が激変する
  第5章 デジカメ達人への第一歩
  第6章 自由自在にカメラを操る
  第7章 撮った写真はサクッと直す

写真は、9年ぐらい前にCAMEDIA C-3040ZOOMで撮った写真。あのころは、最小サイズでしか撮ってなかったっけ。
『デジカメに1000万画素はいらない』_c0155474_2511517.jpg
『デジカメに1000万画素はいらない』_c0155474_2512927.jpg


by sustena | 2009-03-08 02:51 | 読んだ本のこと | Comments(8)
Commented by esiko1837 at 2009-03-08 08:35
ちょっとカメラにのめり込んでいる人なら、高画素化の行き過ぎに疑問を持っていると思うから、この本の題名が目に入ったら買って読みたくなってしまうと思います。
私も今日、探しに行こうっと。
CAMEDIA C-3040ZOOMの写真、色っぽく撮れていて魅力的です。
あの頃のオリンパスは画質が良いので有名で、カメラも名器と呼ばれるのが何種類もあったのですが、今のオリンパスのコンデジは種類だけ多くなって名機と言えるのは無くなったと思います。
なんでこうなっちゃうんでしょう?
一昨日の私の夜明けの写真は、400万画素のソニーでしたが、今のカメラよりも画質は良かったような気がします。
Commented at 2009-03-08 15:47
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by sustena at 2009-03-08 16:49
先日ヨドバシでガラスケースの中のR-d1をさわらせてもらったら、写真で見るよりだだっぴろいことにびっくり。電池が切れてて動かなかったので、眺めただけで戻しちゃいましたが。チョートクさんがお気に入りでしたが、どこが新しくなったんだかの後継機ですよね。期待して待ってたんですが、ちょっとガッカリでした。
Commented by sustena at 2009-03-08 16:53
esiko1837さんのあの写真は、ソニーでしたか。高画素を求めるユーザーもたしかにいたと思うんですが、最近は顔を検出するとか、なんだかオバカな方向にばかり走ってるような気がします。手ブレ補正は画期的ですけど・・。
Commented at 2009-03-08 17:37
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by sustena at 2009-03-08 21:59
Pくん、リサイザーをご教示くださり、ありがとうこざいます。いちいちプロパティを参照しなくても、一覧表示の段階でExifを確認できると最高なんですが。調べてみますm(_ _)m
Commented by jmiin at 2009-03-08 23:54

いや、もう、最近のカメラ本は、どいつもこいつも、デジカメのこれから、を
指南する本しか、基本的には無くて、辟易していたのです。もっと写真の
本質を(エラそうな言い方で恥ずかしいのですが)考える事が大切なの
ではないかと思います。

写真は見て(鑑賞)ナンボ。撮ってナンボ。

画素数が多くても、少なくても写真は撮れるし、鑑賞は出来ると思うので
す。
Commented by sustena at 2009-03-09 23:32
jmiinさんには写真本は無用でも、シロートは、ちょっとでも上達するヒントがないかなーと読んだりするんです……。でもいろいろな方のブログの写真例は、よほど参考になりますけれど。


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