2008年 12月 05日

蜷川実花展『地上の花、天上の色』

c0155474_22225558.jpg先日、東京オペラシティーアートギャラリーで開催中の『蜷川実花展───地上の花、天上の色───』を見てきた。(蜷川実花さんの公式サイトはこちら→)個展を開けば3週間で7万人を動員するという超売れっ子フォトグラファーで、昨年は土屋アンナ主演の『さくらん』を初監督、いまノリにノッているひとだ。会場にはオシャレな若い女性がいっぱーい。今回も、これでもか!というニナガワワールドでありました。

おなじみの金魚やダリアなどの花、青い青い空を背景にどどーんと広がる花びらの色、まるで珊瑚礁のようなツツジ、宇宙の銀河のような桜,花にとまる金属ナイフのような虫、脱色したようなイチゴは実になまめかしかったし、バラはお菓子のようだった。

いろいろなタレントを撮った写真も、圧倒的にニナガワミカであって、誰を撮るか決まったあと、どどーんとイメージが湧いて、コスチュームやら、舞台やら設定を考えるのだろうか?ふむむ・・・・

手術台の赤いバラ───父親はしばしば血を赤い糸で表現するけれど、あの親にして、この娘ありだなぁ、などと、思ってしまう。もちろん、ミカはミカだ!一緒にするな、といわれちゃうだろうけれど。

生と死が隣り合わせなのだけれど、どこかギミックな感じもあって、若い女の人が、高いところから下を見下ろしているようなゾクゾクする感じといおうか、とにかく圧倒的にカラフルでパワーがあって、おそれを知らぬ写真たちなんである。

最新作のNoir(黒)は、パリの食料品屋が並ぶマーケットやニューヨークで、明るさの中の毒や闇を写してる。中に看護婦姿の女性が、新生児室の赤ちゃんを抱いている写真があって、よく見たら、赤ちゃんじゃなくて、人形。わざわざ、モデルを使ってセッティングして撮ったのかしらんと思ったら、ニューヨークの赤ちゃん人形売り場なんだって。これにはオドロキ。

そうそう、きのう予防接種を受けた医院の待合室に置いてあった週刊誌にもインタビューが載っていた。ビックリしたのは、「普段はカメラを持ち歩かない」ということ。「撮るのはスペシャルなこと」であって「写真と生活は、地続きではないんです。同じ道を歩いても、カメラを持つと持たないでは、感覚が全然違う」。そして、いざカメラを持つと、急に感覚が研ぎ澄まされ、あらゆるものが被写体になって、一日にシャッターを押す回数は平均で360回!とか。

あー、表現するヒトってこうなんだ、と、キラキラする才能をまぶしい感じで見てました。アッ、ついでにいうと、撮っている間に見て確認できるデジタル写真は、ニナガワさんはダメなんだって。完全に集中しないと、いい写真が撮れないんだそーです。

さて、影響を受けやすいワタシは、日比谷公園と帝国ホテルの前の植え込みを相手にして、ニナガワ風に撮るとどうなるんだろうと実験してみた。といっても、あんなセンスはないから、単に彩度をアップしてみただけです。ははは。なれないことはするものじゃないですねー。創作の秘密がわかるかと思ったけど、やっぱりセンスなんだよね、と思い知らされただけでした。

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by sustena | 2008-12-05 22:29 | Art/Museum | Comments(5)
Commented by esiko1837 at 2008-12-06 07:08
文化には疎いもので何も知りませんが、あの蜷川さんのお嬢さんなんですね?
このポスターを見ただけではわかりませんが、サステナさんも全然負けていないと思いますが・・・・・。
料理と花を撮るのは(他もですが)、もうプロの領域だと思いいます。
個展をなさる時は教えてくださいませ。
必ず見に行きますから!
Commented by sustena at 2008-12-06 08:05
esiko1837さん、おだてても何も出ません。(あっ、マネしちゃった)。でもありがとうございます。ナントカも木に登るってやつで、がんばりまーす。
Commented by みー at 2008-12-06 11:32 x
タイトルを見たあと写真を見たから「蜷川実花さんの写真か」と思ってしまいました。私も、蜷川さんの写真集は何冊か持っているので、特に下から3枚目の写真はまさに”ニナガワカラー”だとビックリ!しました。彩度をあげるとこんな写真が撮れるのですね。写真はいつも見る方なのですが、撮る方にも最近、興味しんしんです♪
Commented by satsuki-ami at 2008-12-06 13:00
ステキな写真ですね~、見とれてしまいました^^
カメラに興味を持ってから、花を撮るのが楽しいとは思うんですが、
いつも真正面からアップ・・・ばかりで、進歩がありません、失敗作を量産してばかりです(笑)
でも、撮るって楽しいんですね。
昔は、写真が趣味になるのか??なんて思ったりした時期もあったんですけどね^^;
その頃の自分に反省です(笑)
Commented by sustena at 2008-12-06 23:58
みーさん、彩度を上げても、ニナガワミカのあのパワーは別物です~。でも、自分のスタイルなんてものはないので、いろいろ実験をしているのはおもしろいデス。
satsuki-amiさん、デジカメだと失敗してもフトコロが痛まない点はgoodですね。(それだから、覚悟ができないのだ、とおっしゃる人もいますけど)。ほんと、撮るのは楽しいです。進歩がないのが、時折イヤになっちゃうけど、まれにでも偶然でも、これはヒットじゃない♪というのが撮れるとハッピーです。


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