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2008年 11月 06日

津田直「SMOKE LINE―風の河を辿って」

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資生堂ギャラリーで、津田直さんの「SMOKE LINE―風の河を辿って」を観る。
津田さんが、中国、モンゴル、モロッコを遊牧民とともに旅し、生まれた作品だという。

大展示室では、2枚一組で、砂漠、モンゴルの湖、中国の山の稜線、モロッコの人家、雲海、ずっと遠くまで流れ行く川などが映し出される。
画面の大部分を占めるのはどこまでも広がる空。そこを目に見えない風がわたっていく。

手元の解説用ペーパーによれば、

・・始まりも終わりも無く、全ての領域を留まることなく移動し続ける「風」を、私たちの世界を帯状につなぎ保つ存在のひとつと捉え、植物のゆらぎなどを介さずに「風」そのものを視ることで、世界の普遍的な構造を写真で表現することに挑戦しました。

小展示室では、モロッコをともに旅した詩人・オマールの詩とともに、村、家族など、彼の地でが出会った人々と過ごした時間の密度を感じさせる小品が並ぶ。フォトグラヴュール(活版印刷)やプラチナ・パラジウムプリントなど、古典的な写真技法を用いた作品も含まれていた。

この風景は何十年も変わらないのだろう。ここを吹く風は太古からこの地にとどまっている風かもしれない。2枚一組の写真は連なっているのに、つながっていない感じもして、写真と写真の間のあわいを通って、風が地球を一回りしてることだってあるな、と思わせる。

でもそんなことブツクサと思い描かずに、スカーンと広い部屋の中央に立って、ぐるりと見渡すだけでとても気持ちがよい。自分も旅する風といっしょになって、作品のあいだを吹き抜けていく、そんな気分になる。

署名簿のひとつ上に飯沢耕太郎さんの名前があった。

この写真は、資生堂ビルのエレベーター内のボタン。一瞬、どう押せばいいのか迷っちゃった。
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by sustena | 2008-11-06 16:06 | Art/Museum | Comments(0)


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